2019年12月12日 インフォメーション
令和元年11月18日(月)、鹿児島市民文化ホール第2ホールにおいて、創立40周年記念式典・記念シンポジウムが行われ、学内外から約500名が参加しました。
式典では、松岡達郎学長から「志學館大学の次の10年は、リベラルアーツと、人類と社会の持続性に関する深い洞察の上に、専門的知識・技能が花開くような教育に 取り組んでいきたいと考えています。一方、地域社会との協働の中で地元社会に貢献したいという志を持った若者の育成を目指し続けます。また文系大学の強みと特色を生かし、 地域と社会、人と人との繋がりにイノベーションをもたらすような研究を展開し、これまで培ってきた実績と伝統を受け継ぎ、わが国と鹿児島の発展に貢献することをお約束します」と 式辞が述べられました。 続いて志賀啓一理事長から「志學館大学は建学の精神と大学の使命及び教育目的に基づき、地域社会に貢献できる人材を育成してまいります。 学生諸君は、これからのグローバル社会にあって、自分たちが得る学位がどういうものかという視点で学んで欲しいと思います。志學館大学は国際的に通用する学位の取得と学修成果の達成に準拠しながらも、 建学の精神に基づく独自の教育を展開し、地域に貢献してまいります。そして、本学で学んだことにより、学生が人間性を高め、幸せな人生を送れるよう、さらに次の世代が次の時代を創造していけるよう 志學館大学と学校法人志學館学園が一丸となり取り組むことをお誓い申し上げます」と告示が述べられました。 来賓祝辞では、文部科学省高等教育局大学振興課郄橋浩太朗様、鹿児島県副知事岩切剛志様、鹿児島市副市長松永範芳様、日本私立大学協会常任理事小出秀文様よりお祝いの言葉を頂戴いたしました。 最後に学生を代表して森口大巨学友会長から「このような節目の年に在学し、多くの友と有意義で充実した学生生活を送れていることに大きな喜びを感じています。 これから、様々な困難が待ち受けているかもしれませんが、志學館大学の一員であることを心の支えに、仲間たちと力を合わせて乗り越えていきたいと思います。建学の精神を踏まえ、 教育目標である「個性・実践・人間力」を常に年頭に置き、幅広い教養と専門知識、国際感覚を身につけ、社会に貢献できる有為な人間へと成長すべく、努力し続けます。」と挨拶が述べられました。
第Ⅰ部は、「令和の時代をどう描くか~鹿児島からみた世界~」と題して、株式会社島津興業代表取締役社長 島津忠裕氏による基調講演が行われました。
講演は、いわば"グローバル大名"である島津家の800年の歴史を紐解く形で進められました。 薩摩は海に開かれた地理的特徴を有し、常に海外に目を向け変化と多様性に富み学習に敏感だったことや、火山の存在により豊富な鉱山資源をもとに貿易が発展したこと、 軍備や薩摩切子・薩摩焼等の産業を牽引した集成館事業の意味、それらを後押しした危機意識からの心理的エネルギーの高さによる辺境の革新性など、豊富な資料・情報を元にわかりやすく語られました。 特に、志學館学園創業家と縁が深かった島津斉彬公の「彼の長を取り、己の短を補う」というコンセプトには、多くの来場者が頷いていました。これらを踏まえて、学生に「大学生活を通して、専門性(強み)を深め、 既存知のレベルを高め、遠くの知を探究して欲しい。そして、日本や鹿児島の文化を知り、異文化にぶつかってもぶれない軸をつくることが大切。学園の建学の精神にいう人材とは、正解のない問題に対しても、 自分なりの解決策を示すことができる知性を持った人材のことだと思う。学生生活を通して、世界や日本、鹿児島の将来をより豊かで暮らしやすい社会に変える人材に成長するうえで本日の話が少しでも気づきになれば幸いです」との メッセージが述べられました。
第Ⅱ部は、「時代に即応した堅実にして有為な人間とは」と題して、弁護士の岩﨑秀一朗氏、鹿児島県臨床心理士会会長の森田瞳氏、濵田酒造株式会社にお勤めの前川綾女氏の3名の卒業生を迎え、本学法学部法ビジネス学科の 志賀玲子准教授をコーディネーターとしてシンポジウムが開催されました。
志賀准教授からシンポジウムの趣旨と建学の精神が説明され、島津氏の基調講演を踏まえてそれぞれの業務や経験、専門分野、学生時代、社会の現場ではどんな人が求められていると思うかなどが語られました。 中でも共通したのは、人間性を高めることについて、感謝と謙虚な学びの姿勢で語られたことでした。そして最後に在学生へのメッセージとして、岩﨑氏から「権利・義務についての理解を深めてもらいたい」、 森田氏から「学生時代はコンプレックスばかりに目がいくが、見方を変えて今までできたことはどういうことか、自分が見えないところはいろんな人と交流をもって教えてもらうことが大切」、 前川氏から「鹿児島の文化や考えをこれからも大事にして誇りに思って生活してほしい」と述べられました。
記念式典・記念シンポジウムと同日、17時よりかごしまサンロイヤルホテル太陽の間において、創立40周年記念祝賀会が開催され、来賓並びに教職員約210名が参加しました。
学長挨拶に続き、志學館大学大学院心理臨床学研究科の飯干紀代子研究科長の発声で乾杯が行われ、和やかな雰囲気の中、歓談がなされました。 また、本学の演舞サークル我流樂(かるら)の躍動感あふれる祝舞と、各地で演奏活動を行っている法学部法ビジネス学科3年の島唄唄者、界眞子さんの唄声が会場を一層華やかに包みました。
前の記事曽於高等学校の皆さんが大学見学に来られました 次の記事鹿児島県中小企業家同友会による模擬面接会(個人面接)を実施しました