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『学問へのステップ』レポートコンクール2013

2014年04月11日 在学生の方へ

最優秀賞

櫨木 憂香(人間関係学部 心理臨床学科)
「動物の殺処分について−殺処分を減らすには−」

優秀賞

徳永 清花(人間関係学部 心理臨床学科)
「入山料で富士山のゴミ問題は解決できるか」
迫田 久瑠美(人間関係学部 心理臨床学科)
「ネットいじめの現状」
中 美南穂(人間関係学部 心理臨床学科)
「安楽死を選ぶ権利は認められるべきか」

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4月7日(月)、新入生オリエンテーションの席上で表彰式がおこなわれました。清水昭雄学長から最優秀賞の櫨木さん以下4人に賞状と賞品が授与され、入賞者は新入生や指導教員、審査委員の先生方から盛んな拍手をもらいました。

コンクール総評(宮野 直也 FD推進委員長・人間関係学部教授)

 受賞者の皆様おめでとうございます。
 今回推薦された26作品から選ばれた受賞作品は、何れも問題の適確な整理、筋の通った論述、明瞭な文章表現、が評価されました。
 今後とも学問へのステップで訓練した、根拠を挙げて筋の通った説明をする、というスキルを更に向上させてください。根拠の有無、筋が通っているか否か、を見分けるスキルは、情報リテラシーや自ら問題を発見する能力とも直結します。応募作品の中には残念ながらこの点が不十分なものがありました。
 更に二つ注意点があります。先ず、未だにレポートの形式が整っていないものがあるということです。実用文書の形式とはただの飾りではなく、ある種の規格です。それに従うことによってその文書に必要な要件を充足し、読者にとって読み取りやすいように提示することができるのです。次に、文章表現が簡潔明瞭な文章語から外れている例が散見されます。これも読者に内容を確実に伝達するためには極めて重要です。

最優秀賞:櫨木 憂香「動物の殺処分について−殺処分を減らすには−」

審査委員評(酒瀬川 純行 人間関係学部長・教授)

 日頃ともすれば見過ごしがちなテーマ『ペットの殺処分』について、よく調べ、国内外の現状・問題点をバランスよく指摘している。『終生飼育』を原則とすべきことや、必要に応じた去勢手術の法制化、「迷子札」の導入等により殺処分ゼロをめざすべきとの主張もしっかりしている。
 「結論」につづけて「おわりに」を持ってきたことで最後がやや冗漫になったが、参考文献も豊富で、全体として論理、構成ともによく纏まった。

優秀賞:徳永 清花「入山料で富士山のゴミ問題は解決できるか」

審査委員評(長瀬 二三男 法学部長・教授) 

 昨年、世界遺産登録された富士山をテーマにし、そこから出てくる問題点と現状をしっかりと捉え、解決策として他国の山のごみ問題の成功例を参考にし、具体的に提案している点は説得力があり評価できる。問題点も、解決具体策も明確に分かり易くかけているので、解決策の導入によって生じる、更なる問題点にも着目し、論旨を展開していくとさらによいレポートになるだろう。しかし、表や図を効果的に活用し、全体的にまとまりのある良いレポートである。

優秀賞:迫田 久瑠美「ネットいじめの現状」

審査委員評(木下 昌也 人間関係学部教授)

 本レポートは、今日社会問題化しているネットいじめを取り上げたもので、その現状、事件化した事例、防止策の現状、そして結論としての本人の提案がバランスよく書かれている。とくに本人の提案は取り上げた事例の分析からの提言であり、構成的にも首尾一貫している。また提案内容もユニークで一考に値するものである。句読点の使い方を含めた文章表現に稚拙な部分はあるが、全体としては高い評価ができる。

優秀賞:中 美南穂「安楽死を選ぶ権利は認められるべきか」

審査委員評(小山 正俊 法学部教授)

 安楽死という複雑な問題を抱えたテーマでありながら、問題点を簡潔に整理しようとしている努力の跡が感じられる。安楽死の関係者各自の視点ごとに手際よくレポートをまとめており、結論に至る展開も納得させられた。人の死に対する筆者の考え方も深さを感じた。安楽死は認められるべきでないとする自分の意見も明確に述べられている。
 欲を言えば、読点の使い方にもう一工夫あっても良かったと思う。

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