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Pick Up:法学部 教員

法律学科 上向 輝宜 講師 (民事訴訟法)

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みなさんは、「法律を学ぶ」と考えたときに、どのように感じますか?人によっては、「法律は難しそう」というイメージを持つのではないでしょうか。実際、法律に出てくる言葉は、むずかしい言葉で書かれており、理解するのに悩むこともあります。しかしながら、一見むずかしそうなイメージを持たれる「法律」は、実はみなさんの日常生活と、多くのつながりを持っています。

身近な例として、交通事故を考えてみましょう。パンフレットを読まれている人の中には、これから運転免許を取得して車の運転を始めようとする人、すでに運転免許を取得して車の運転をしている人など、様々な人がいるかと思います。しかしながら交通事故は、将来運転することを希望する人や、すでに運転をしている人だけではなく、普段自転車で通学・通勤をしている人や、果てには近くのコンビニに歩いていくときでさえ、巻き込まれてしまう可能性があるものです。交通事故を起こしてしまった、あるいは起こされてしまったときに、どのような対応をすればよいのでしょうか?この時に活躍するのが、「法律」です。法律には、交通事故について、どのように解決していけばよいのか、といったことが定められています。

もう一つ例を見てみましょう。現在、新型コロナウイルスが猛威を振るっており、それと同時に、破産する会社が増えています。このような状況の中で、もし、みなさんのお父さんお母さんの会社、みなさんが就職した会社が、不幸にも破産してしまった場合には、これまで働いてきた分の給料は支払われるのでしょうか。破産法という法律の149条には、「破産手続開始前3ヶ月分の給料債権およびその額に相当する退職金債権の範囲内で財団債権として保護する」と規定されています。つまり、この条文では、会社が破産するまでの3ヶ月分の給料については、他の人が会社にもっている権利よりも優先してお金を支払ってもらうことができる、ということが定められています。

ここでは、交通事故と会社が破産した場合を紹介しました。これ以外にも、近年問題視されるようになってきたスマートフォンを用いたインターネットゲームでのトラブル、SNSで知り合った人とのトラブル、亡くなった人の財産をめぐるトラブル、隣近所の人とのトラブルなど、私たちの周りには様々な法的なトラブルが潜んでいます。法的なトラブルに巻き込まれた時に、「知っていてよかった!」と思えるものが「法律」です。あなたの大切な人を守るために、私たちと一緒に法律を学んでみませんか。


法ビジネス学科 柳田 明日香 講師 (不動産取引法/知的財産法)

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企業は自由に経済活動を行うことができますが、その反面、適正な企業運営という社会的責任を伴い、法令順守の重要性が謳われています。今回は、個人の人生の中で高額な買い物のひとつ、マイホーム購入事例で考えてみましょう。コンビニでお菓子を買うというような日常的な売買取引と比べて、より高い安全性が必要となります。では、不動産取引においてどのような法律が関係しているのかみていきます。

まず、売買契約を締結する前の場面です。買主は、「建物が新築なのか、中古なのか?」、「住む場所は安全なのか?」しっかり情報を得ることによって、公平な判断ができます。宅地建物取引業者は、購入予定者にとって必要な情報を買主に説明しなければなりません。これを、「重要事項説明」と言います。重要事項説明は宅地建物取引士という国家資格を持った人のみが説明できます。不動産の専門家から信頼できる説明を受けることで、安心し、納得した上で意思表示をすることができます。この重要事項説明に関しては、宅地建物取引業法で規定されています。

次に、売主と買主が売買契約を締結し、売買代金の支払いが完了した場面です。買主が「私がこの家の所有者です。」と主張するためにはどのような状態をいうのでしょうか?家の鍵を手に入れる若しくは表札に名前を掲げることでしょうか。実は、建物等の不動産には「登記」という制度があります。法務局という国の機関の帳簿に不動産の現況や所有者等の権利関係を公示することで、その内容を第三者に対して明らかにすることができます。登記手続きについては、不動産登記法で規定されています。このように不動産売買に関する法令等を守りながら売買手続きを行うことで、取引の安全を保護し、トラブルを未然に防ぐことができます。今回は2つの法律の紹介をしましたが、他にも沢山の法律が関係し、更には税金や地価等の周辺の幅広い専門知識も必要になってきます。

ただ、法令に従って取引を進めたとしても、人は過ちを犯すこともあり、また日々刻々と社会情勢や人間関係も変化していきます。トラブルを事前に100%防ぐことは不可能です。例えば、売買時には売主・買主も気付かず、1年後に欠陥が見つかることもあります。実際にトラブルが起こった際には、契約書の内容や法律のもと、そのトラブルをどのように解決していくか検討します。売主、買主、建築業者、不動産業者等、複数の利害関係人が関与しています。それぞれの視点にたち、利益を調整し、公平な解決をめざすべく合理的な判断をしていくことが重要です。

大学では、多くの法律やビジネス知識を学び、多様な価値観や利害の相違を理解し、物事の考え方や見方を広げていきます。社会に出る際は勿論のこと、大学生活においても人対人との関係では解決・交渉しないといけない出来事が起こります。多くの人が納得する結論を導き出す土台となるバランス力を、法律やビジネス知識の習得を通して養って欲しいです。私は、宅地建物取引士の資格講座も担当しています。皆さんと共に学ぶ日を楽しみにしています。


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